新型コロナー3度目の緊急事態宣言 党市議団が6次緊急要望書を市長に提出

4月27日、党市議団は、石森市長に「新型コロナ対策他緊急要望書」(第6次)を提出しました。石森市長、木内副市長、駒沢副市長、総合経営部長が対応しました。
党市議団は、昨年5月に厚労省がPCR検査拡大に反対する内部文書を作成した資料を示し、高齢者施設等でのPCR検査の定期的な実施とともに、市の責任で施設を巡回検査を行うなど必要な措置を求めました。さらに国が示すモニタリング検査および変異株検査の実施が遅れている実状をふまえ、自治体独自の体制の強化と努力の必要性を要請しました。その他、医療機関への支援、ワクチン接種、学生支援など11項目の要望と対策を求めました。
石森市長は「寄せられた要望についてはできるだけ応えたい」とし、ワクチン接種では市民に混乱をきたしたことにふれ、次回5月の接種に万全を期すと述べました。木内副市長は、コロナ対策では「専門家や医師会などと情報共有し八王子のベストをつくしてきた」と述べ「国や都と連携し、市の役割を果たしたい」との回答がありました。
引き続き、党市議団は、皆さんから寄せられた要望の実現にむけて全力で取り組みます。

 


八王子市長 石 森 孝 志 殿

新型コロナ対策他緊急要望書(第6次)
2021年4月27日
日本共産党八王子市議会議員団
市議会議員 鈴 木 勇 次
同   青 柳 有希子
同   石 井 宏 和
同   望 月 翔 平
事務局 市 川 克 宏

新型コロナの感染が大阪府など都市部で広がり第4波の様相を呈しています。4月12日より東京都でも本市を含めた地域がまん延防止等重点措置の対象地域とされました。深刻さを増す中、対策に尽力されている市長はじめ担当の職員に感謝申し上げます。
私たちは、市民の命と健康を守るための感染拡大防止対策、そして市民のくらしへの支援について、新年度の予算要望とは別に5回の緊急要望書を提出してきました。合わせてコロナ禍で困っている方の相談会に参加するなど多くの市民から要望を聞き取り、高齢者施設でのPCR検査の実施、市内中小事業者や学生への支援、生理の貧困など様々な課題に取り組んできました。
またコロナに限らず市民生活にかかわる問題として、川口物流拠点整備が進む西の地域(美山町)でテレビの電波障害が発生していることなど緊急に対応が必要と考える課題をまとめ、以下要望します。

1. 高齢者施設等におけるPCR検査の実施について
介護職員や利用者及びその家族は、PCR検査の定期的な実施を望んでいます。東京都も区市町村との共同事業や日本財団において、介護施設での検査費用の支援を行っており、本市も共同事業への参加を表明しています。しかし、施設での検査が中々進んでいないとの声も聞いています。そこで以下の点につき早急に実施していただくよう要望します。
(1) 実施状況を調査し、結果を公表すること
(2) 検査が進まない原因を明らかにし、市の責任で施設を巡回検査するなど必要な措置を行うこと
(3) 陽性者のうち再検査を必要とする場合、実施できる医療機関を明らかにして周知すること
(4) 介護職員等に陽性者が出たときの施設間の協力体制や補償について必要な支援を講じること
 (5) 国が示した1日1万件行うとしたPCRモニタリング検査及び変異株検査の実施が遅れている。大学や事業所での登録を促進するため市も国や都と連携して役割を果たすこと

2. 医療機関への支援について

 (1) 医療法等改定によって国が推進している病床削減を中止し、医療機関への支援を抜本的に強化するよう国に求めること

(2) 都立・公社病院の独立行政法人化を中止し、引き続き都の責任で運営するよう求めること

3. 学生支援について

 (1) 大学コンソーシアム八王子やフードバンク団体などの協力も得て、生活が困窮している学生に緊急食糧支援を実施すること

(2) 学生の声を広く聞き、家賃補助など必要な支援を実施すること

4. 新型コロナワクチン接種について
高齢者のワクチン接種が開始されましたが、ワクチンの入荷量が少なく、希望者が殺到したことで予約事務が混乱しました。2回目の予約について一定の配慮はなされましたが、それでも同様の混乱が予想されます。
 (1) ネットや電話回線を増やし、十分な体制をとること。また希望者は遅れても必ず接種できることを周知すること

(2) 厚労省通知に基づいて自力でワクチンの予約や接種が困難な方への支援を実施すること
(3) ワクチン接種の副作用についての周知も行い、安全対策に万全を期すこと
(4) 医療従事者のワクチン接種が早期に完了するよう国に働きかけること

5. 東京オリンピック・パラリンピックについて
(1)今夏の実施は取りやめ、新型コロナ対策に集中するよう国に要請すること
6. 市民のくらし、並びに営業支援について
(1) 減収幅など要件を緩和し、事業規模に応じて事業継続支援を実施すること

 (2) 乳児家庭支援金について、生年月日によって差が生じないよう都補助とのバランスを考慮しつつ、支給対象を拡大して予算措置を講ずること
7. 生理の貧困対策について
コロナ禍で生理の貧困が各地で話題となり、多くの自治体で生理用品の配布等が実施されています。千葉県君津市では、全小中学校のトイレに生理用品を備え置くことを決定したと報じています。
(1) 緊急に生理用品の配布を公的施設で行うこと
(2) 本庁舎をはじめ、全ての公的施設のトイレに生理用品を備え置くこと
(3) 全ての小中学校のトイレに生理用品を備え置くこと

8. 福島第一原発汚染水海洋放出について

 (1) 国が決定したトリチウム汚染水海洋放出は、福島の復興に逆行し県民の復興への努力や思いをくじくものである。決定を撤回するよう求めること

(2) トリチウムの除去技術の研究を進めるよう国に要請すること

9. 脱炭素化社会に向けて
本市の地球温暖化対策地域推進計画の目標設定の変更を一刻も早く行い、直ちに取り組みを始められるよう求めます。
(1) 推進計画の変更は目標設定をわかりやすく表示し、全市民の共通の課題となるよう努めること

 (2) 市施設における再生可能エネルギー設備導入を加速し、住宅や事業所等への導入支援を充実させ、持続可能な再生可能エネルギーを普及すること
10. 川口区画整理事業について
川口区画整理事業の影響で、電波障害が発生しているという訴えが美山地域から出ています。かつて元八王子地域でも東側の尾根部分の樹木が切られた際に同じ現象が発生しており、今後さらに工事が進むに従い障害が広がることが予測されます。
(1)実情を調査し、措置すること

11. 小中学校体育館の空調機設備の利用に関して

 (1) 市教育委員会が表明した、授業等教育活動で空調機は使用しないという見解は、都補助の目的からしても認められない。学校体育館空調機の電気代も交付税措置されることを踏まえて、教育活動での利用を行うこと

(2) 市内全ての小中学校の体育館に教育目的として空調機を設置すること